乳製品は間食にぴったり! vol.06
連載 在宅ワーク食
第6回 おすすめの間食をご紹介
乳製品は間食にぴったり!
こんにちは。在宅で管理栄養士ライターとして活動するWATAと申します。
今回もおすすめの間食についてご紹介します。
突然ですが、在宅ワーカーの皆さん、普段から乳製品を摂っていますか?乳製品は習慣的に食べる人とほとんど食べない人に大きく分かれます。朝食で食べるイメージがありますが、用意する手間が少ないので、普段乳製品を食べる機会が少ない人は間食で取り入れるといいですよ。
乳製品をおすすめする理由とそれぞれの特徴についてご説明します。
乳製品をおすすめする理由は?
タンパク質が摂れる
乳製品にはタンパク質が豊富に含まれています。筋トレブームによって最近話題になっているタンパク質は、筋肉や皮膚、髪の毛を作る働きがあります。不足すると筋肉量が減って体力が低下するほか、身体を支えることができなくなり肩こり・腰痛の原因にもなります。また、筋肉量が減ると基礎代謝も減るので痩せにくい身体になってしまいます。そのため、身体を動かす機会が少ない在宅ワーカーの方にも必要な栄養素のひとつです。
乳製品は必須アミノ酸と呼ばれる身体で合成できないアミノ酸がバランスよく含まれているので体内で効率よく働きます。タンパク質の必要量は自分の体重×1.0gなので、体重60㎏の場合は60g必要です。
おもな乳製品に含まれるタンパク質量は以下の通りです。
- 牛乳コップ1杯 6.8g
- ヨーグルト100g 3.6g
- プロセスチーズ1個 4.9g
タンパク質は1度に吸収できる量が限られているので、3度の食事や間食などで数回に分けて摂ることをおすすめします。
カルシウム豊富で骨粗しょう症&イライラ予防
カルシウムは骨や歯を作る働きがよく知られていますね。将来の骨粗しょう症による骨折・寝たきりを防ぐためには、若いうちからカルシウムをしっかり摂って骨にカルシウムを貯金しておく必要があります。
また、神経の伝達が正常になるように保ち、緊張や興奮・イライラを抑える働きがあるので、在宅ワーク中にストレスを感じやすい方は特に補給したい栄養素です。
カルシウムの推奨量は、成人男性は650~800㎎、女性は650㎎ですが、現状として男女ともに不足しています。乳製品にはカルシウムが多く含まれており、牛乳コップ1杯で227㎎のカルシウムが摂取できます。さらに、乳製品には乳糖やタンパク質も含まれるので、他の食品と比べてカルシウムの吸収率が高い食品です。
目の健康に働くビタミンAが多い!
乳製品には様々なビタミンが含まれますが、その中でもビタミンAが豊富です。
ビタミンAは根の粘膜を守る働きがあるので、不足すると目の角膜や結膜が乾燥してドライアイを引き起こします。ドライアイになると、目が鮮明な像を結びにくくなるため、目が疲れやすくなったり、物がかすんで見えたりします。
また、目が光を感じるロドプシンという物質を合成するので、暗い場所でもものが見えるのはビタミンAのお陰です。
パソコン作業によって目を酷使している在宅ワーカーの方にとって大切なビタミンAは乳製品で手軽に摂ることができます。
低GI・腹持ちが良い
乳製品は低GI食品といって、血糖値の上昇が緩やかな食品です。血糖値が急に上がるとインスリンが過剰に分泌され、食後の眠気や集中力低下を引き起こすほか、肥満の原因になります。乳製品などの低GI食品を選ぶことで仕事中の眠気を防ぐことができます。
また、乳製品はタンパク質と脂質が多いので腹持ちがよい食品です。間食を食べ過ぎてしまう人におすすめです。
おすすめの乳製品をご紹介!
牛乳
牛乳は手軽に摂れる乳製品です。パン食でない場合、食事と一緒に飲む機会は少ないので、間食で飲むといいですね。
牛乳が苦手な方はコーヒーなどを加えるといいですね。ココアを足すと亜鉛やカカオポリフェノールが補給できますし、きな粉を入れるとタンパク質と大豆イソフラボンをプラスできます。野菜が不足しているときは青汁を混ぜるとビタミンが補えますよ。青臭さが和らいで青汁が飲みやすくなります。
ヨーグルト
ヨーグルトに含まれる乳酸菌とビフィズス菌は、生きたまま腸に届き善玉菌として作用します。善玉菌は腸を刺激するので便秘の改善に効果があります。さらに善玉菌が増えると腸内が酸性になって悪玉菌の増殖を抑えるため腸内環境が良くなります。
注意したいことは、全てのヨーグルトに乳酸菌は含まれていますが、ビフィズス菌は必ず含まれているわけではないので、整腸作用を期待するときはビフィズス菌が含まれたものを選ぶようにしましょう。
空腹のときは胃の中が強い酸性になっており、乳酸菌とビフィズス菌が死んでしまうことがあるので、あまりお腹が空いていないときに食べるか、別のものを食べてからヨーグルトを食べることをおすすめします。
チーズ
チーズは適度な硬さがあるので食べ過ぎを防げます。間食でパンが食べたくなったときはチーズと一緒に食べると糖質の吸収が緩やかになります。
チーズには様々な種類があります。スライスチーズやさけるタイプなど一般的によく食べられているプロセスチーズは脂質と糖質のバランスが良いです。ただし、塩分が多いので食べ過ぎに注意しましょう。カッテージチーズは脂肪分が少なく、タンパク質が豊富です。モッツァレラチーズは塩分が含まれていませんし、クセが少ないのでおすすめです。クリームチーズはなめらかな食感で食べやすいですが、チーズの中でも高カロリーなので食べ過ぎに注意しましょう。
乳製品を食べるときのポイント
乳製品は脂肪分が多いので食べ過ぎ飲みすぎはエネルギー過多になり肥満につながります。間食の目安は1日200kcalが適量です。チーズは固形1個で61kcal、カルシウムは113㎎なので、小さくても十分な量のエネルギーとカルシウムが摂取できます。
適量の組み合わせは以下の通りなので参考にしてみてください。
- 牛乳コップ1杯
- 牛乳コップ1/2杯+ヨーグルト100g
- ヨーグルト100g+プロセスチーズ1個
脂質が気になる人は低脂肪牛乳や脂質ゼロのヨーグルトがおすすめです。低脂肪牛乳はコクが控えめなので物足りなさを感じる場合はコーヒーなどを加えると飲みやすくなります。
乳製品を間食に取り入れて健康的に!
乳製品に含まれる栄養素によって、肩こり・腰痛予防、イライラ防止、目の健康保持ができるので、在宅ワーカーの方におすすめの食品です。普段の食事では乳製品を取り入れる機会が限られるので、間食で補うといいですね。
今の自分の身体を支えるためだけでなく、将来の自分のためにも、乳製品を摂取していきましょう。